童謡「大きな古時計」で始める自宅で音感トレーニング!名曲に隠された秘密に触れながら楽しく音感を育もう!音楽経験がなくても大丈夫!

童謡「大きな古時計」で始める自宅で音感トレーニング!名曲に隠された秘密に触れながら楽しく音感を育もう!音楽経験がなくても大丈夫!

 

 

「大きなのっぽの古時計、おじいさんの時計」の歌詞でお馴染みの童謡「大きな古時計」。

 

 

 

 

かつては、単なる「童謡」の一つと捉えていましたが、2000年代初期に一人のJPOPアーティストがカバーした音楽を聴いた時、衝撃を受けたことを今でも覚えています。あの、繊細で伸びのある滑らかな歌声で歌われた「大きな古時計」は、それまでの童謡のイメージを大きく覆しました。

 

 

今回は、そんな名曲に隠された秘密に触れながら、この名曲を用いて学べる音感トレーニングについてご紹介していきたいと思います。

 

 

「子どもの音感ってどうやって育めば良いの?」

 

 

 

 

そんな風にお悩みの方は、ぜひこの記事をご覧くださいませ。
一緒に楽しく学んでいきましょう!

 

 


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「大きな古時計」は実話を元に創作されている

 

 

私たちに馴染み深い「大きな古時計」は、実は海外の歌が原曲です。

アメリカのヘンリー・クレイ・ワークが作詞・作曲した「My Grandfather's Clock」がそれにあたり、1876年に公開されました。

 

 

 

 

ヘンリー・クレイ・ワークがイギリスのホテルに滞在した時、ロビーには動かなくなった大きな古時計がありました。彼は、ホテルの主人からその時計にまつわる話を聞きます。

 

 

その昔、ホテルを経営していた兄弟がいました。兄が生まれた日に購入されたその時計は、90年間、正確に時を刻み続けていました。しかし、ある日を境に時計の調子が悪くなります。不思議なことに、それは弟が亡くなった日でした。そして、兄が息を引き取ったその瞬間、時計も完全に動きを止めてしまった、というのです。

 

 

ヘンリー・クレイ・ワークは、このエピソードに深く感動し、名曲「My Grandfather's Clock」を生み出しました。

 

 

原曲と日本版との違いは?

 

 

日本で「大きな古時計」が広まったのは、1962年にNHK「みんなのうた」で放送されたのがきっかけのようです。保富康午(ほとみこうご)による日本語詞は、原曲のストーリーを尊重しつつも、日本人の感性に寄り添う形で、より情緒豊かに表現されています。

 

 

 

 

大きな違いは2つ。

 

1. 時計が刻んだ時間

原曲では「90年」ですが、日本語詞では「100年」となっています。「きゅうじゅうねん いつも」よりも「ひゃくねん いつも」の方が日本語的にメロディに合わせやすく、歌いやすくなっています。

 

2. 表現の柔らかさ

原曲ではおじいさんと時計が主従関係を想起させる表現になっており、少し冷たい感じを受けます。日本語詞では、時計が家族の一員として長い年月を一緒に暮らしてきたような表現になっています。

 

 

この絶妙な翻訳のおかげか、単なる童謡の枠を超え、2006年には「日本の歌百選」に選ばれるなど、世代を超えて愛される国民的な歌となりました。2002年の平井堅さんによるカバーの大ヒットは、記憶に新しい方も多いと思います。

 

 

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自宅で音感トレーニングができるって本当?ラタトーンなら遊び感覚で続けられます。

 

 


なぜ心にグッとくる?「大きな古時計」の旋律と歌詞を読み解いてみる

 

 

「大きな古時計」がこれほどまでに私たちの心を惹きつけるのは、その感動的なストーリーだけではありません。

 

 

 

 

落ち着きある狭い音域

 

この歌のメロディは、ほとんどが1オクターブという狭い音域に収まっています。急激な音の上下が少ないため、非常に滑らかで聴きやすく、子どもでも歌いやすいのが特徴です。これが、自然と耳に馴染む心地よさを生み出しています。

 

 

 

 

心に語りかける「弱起」

 

この曲の歌い出しは、1小節目よりも前の拍からフライング気味に始まります。前奏の後、一時的に音が止んだ状態の中で「歌」が始まるので、聴き手は最初に歌声(歌詞)に集中して聴くことになります。それはまるで、心に直接語りかけられているような感覚に陥ります。

 

 

 

 

曲全体を貫く「タータタ」のリズム

 

一曲全体を通して流れる「タータタ」というリズム。まるで時計の振り子のように一定のリズムを刻んでいます。この普遍的なリズムが、聴く人に無意識の安心感を与えてくれています。

 

 

 

 

音の無い「間」が生み出す演出

 

歌の終盤、「いまは もう うごかない」というフレーズを思い出してください。言葉と言葉の間に巧みに「休符(音を止める間)」が使われています。この「間」が、おじいさんと共に生きてきた時計がついに力尽きる瞬間をより強く印象付けています。

 

 

効果的に用いられる擬音語

 

「チクタク チクタク」という擬音語の繰り返し。これは単なる時計の音というよりも、おじいさんと一緒に生活を共にし、絶え間なく時を刻み続けた時計の存在そのものを象徴しているように感じさせます。そして、このリズミカルな反復が、歌に親しみやすさと懐かしさを与えています。

 

 

時計の擬人化

 

この歌では、時計が単なるモノではなく、おじいさんの人生のすべてを知る家族のような存在として描かれています。おじいさんが生まれ、成長し、やがて命を終えるその時まで、一緒に時を刻んだ古時計。おじいさんと時計の二人の時間が同時に止まるという結末が、いのちの儚さや尊さを強く印象付けています。

 

 

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幼児期の音感はどう鍛える?音感 鍛え方 幼児向けのヒントを知りたい方はこちら。

 

 

自宅でできる!「大きな古時計」で子どもの音感を楽しく鍛える方法

 

 

さて、この名曲の秘密を知った今、前よりも一段と興味が湧いたのではないでしょうか。

 

ここからは、Ratatone®を使って、名曲「大きな古時計」で音楽の最も重要な基礎能力である「音感」を育む方法をお伝えしていきたいと思います。

 

 

ご自宅に楽器があるという方は、お手持ちに楽器を使って一緒にトレーニングしてみましょう。

 

ご自宅に楽器がない、楽器に自信がない、という方にはRatatone®をおすすめします。Ratatone®は、専門的な知識や楽器演奏能力に関係なく、遊び感覚で音楽を始めることができる楽器です。

 

 

【目標】「ソ→ド」「シ→ド」の響きを捉えよう!

 

 

「大きな古時計」の歌いだし、「おーおーきな」の部分は「ソードーシド」という音の動きです。この歌には、音のジャンプ(跳躍)が、高いものから低いものまで含まれています。

 

今回は、特に重要な「ソ」から「ド」、そして「シ」から「ド」への響きの流れを体感するトレーニングをご紹介します。

 

 

 

「『ソ→ド』の響きがなぜ重要なのか」については、次の記事で紹介しています。

 

ただのクリスマスソングじゃない!?童謡「あわてんぼうのサンタクロース」で始める自宅de音感トレーニング!楽器が苦手でも大丈夫!

 

 

【準備するもの】

 

  • Ratatone®本体
  • Ratanotes「大きな古時計」

 

 

 

 

【さぁ、はじめましょう!】

 

 

【ステップ1】手拍子で基本の「拍」を捉えよう!(準備運動)

 

 

 

まずは「タータタ」と声に出しながら、ゆっくり手拍子してみましょう。これが基本のリズムです。次に、「大きな古時計」を親子で歌いながら手拍子をしてみましょう。「チクタク♪ チクタク♪」の歌詞に合わせて体を揺らしてみると楽しいですね。

 

 

【ステップ2】メロディを奏でよう!

 

 

 

次に、ステップ1のリズムを感じながら、Ratatone®(もしくは楽器)を使って、メロディを奏でてみましょう。最初はゆっくりで大丈夫です。

 

 

【ステップ3】ドレミで歌ってみよう!

 

 

 

最後に、歌詞ではなく「ドレミ」の階名で歌うことに挑戦します。
Ratatone®で「ソ」を鳴らしながら「ソー」と歌い、「ド」を鳴らしながら「ドー」と歌う。これにより、頭の中の音のイメージと、実際に出す声が結びつき、相対音感の基礎が養われます。

 

最初は、楽曲冒頭の4小節のみで結構です。歌ってみましょう。

 

まず、最初の「おーおーきな(ソードシド)」と4小節目の「〜のとけい(シーラシドー)」に注目します。

 

 

「ソからド」へと向かう音のジャンプは、高く飛ぶイメージ。
地面をグッと踏み込んで高くジャンプし、着地するようなイメージで「ソ→ド」と歌います。

 

「シからド」へと向かう音のジャンプは、低く飛ぶイメージ。
地面を軽く踏み込んでスッとジャンプし、着地するようなイメージで「シ→ド」と歌います。

 

これらの簡単なトレーニングを繰り返すことで、子どもは自然と音の連なりの響きを身体で感じ取ることができるようになります。これが、将来的に楽器を演奏したり、歌を上手に歌ったりするための、揺るぎない土台となるのです。

 

 

さいごに:音楽の才能は「気づき」から始まる

 

 

「大きな古時計」という一つの童謡にも、これほどの深い音楽的魅力が詰まっています。そして、その魅力を発見し、親子で触れることこそが、子どもの中に眠る音楽の才能を目覚めさせるきっかけとなります。

 

 

「うちの子には才能がない」と諦めるのは、まだ早いかもしれません。

大切なのは、高価な楽器を与えることや、無理に音楽教室に通わせることではありません。日常の歌の中に隠された「なぜ心地よいのか?」「なぜ感動するのか?」という秘密を、親子で一緒に探求していくこと。

 

 

その小さな探求の積み重ねが、子どもの知的好奇心を刺激し、豊かな感性を育み、やがては「音楽が好き!」という自発的な気持ちへと繋がっていきます。

 

 

さあ、今日から「大きな古時計」を、少しだけ違う耳で聴いてみませんか?そして、お子さんと一緒に、ご自宅での楽しい音感トレーニングを始めてみてください。その一歩が、お子さんの人生を豊かにする、大きな一歩になるはずです。

 

 

今回ご紹介した「大きな古時計」の楽曲は、Ratatone公式サイトからお買い求めいただけます。

 

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