お子さんがテレビの歌に合わせて体を揺らしたり、ふと口ずさんだり。
その姿を見ると、「耳がいいのかな?」って、ちょっと嬉しくなりますよね。
でもその一方で、
「絶対音感って必要?」「今から間に合うの?」と不安になって、検索の沼にハマる…(わかります)。
Ratatoneとしてお伝えしたいのは、ここです。
音楽を長く楽しむ土台になるのは、“音の名前を当てる力”より、音の関係を感じる力。
つまり、相対音感と、曲の“帰ってくる場所”を感じる調性音感です。
この記事では、3つの音感の違いをやさしく整理したうえで、
今日から家でできるトレーニングを3つだけ紹介します。
「これならできそう」から始めましょう。
幼児期の音感はどう鍛える?音感 鍛え方 幼児向けのヒントを知りたい方はこちら。
子どもの「音感」って何?絶対音感・相対音感・調性音感を整理しよう

絶対音感とは?
「音感」と聞くと、まず思い浮かびやすいのが絶対音感かもしれません。
絶対音感は、ピアノの音やチャイムの音を聴いたときに、
基準となる音がなくても、いきなり「これはド」「これはソ」と音名を言い当てられる力のことです。
とても特殊な能力で、身につけるには、幼いころからかなり集中的なトレーニングが必要だと言われています。
そして、絶対音感がなくても、音楽を楽しんでいる人・プロとして活動している人はたくさんいます。
大切なのは、「音をどう感じているか」「どう楽しめるか」です。
相対音感とは?
相対音感は、1つの音を基準にして、別の音がどれくらい高いか・低いかを感じ取る力です。
例えば、
- 「ド」の音が分かるときに、
- 「レ」「ミ」「ソ」など、そこからどのくらい離れているかを感じながら歌える力
と考えることができます。
童謡を歌ったり、メロディの階段を感じたりする中で、
この「音と音の距離感」を味わうことが、相対音感を育てることにつながっていきます。
ここがポイントですが、相対音感は家庭での遊びの中でも十分に育つ耳の力です。
合唱・合奏・ハーモニーづくりなど、「誰かと一緒に音楽をする」場面では、この相対音感がとても役に立ちます。
Ratatone® が大事にしている「調性音感」とは?(曲の中の“中心”を感じる耳)
そして、Ratatone® がとくに大切にしているのが調性音感です。
Ratatone では、調性音感を
曲の中で「どの音が中心音かを感じられる」耳の力
として捉えています。
「中心の音」とは、その曲が最終的に“帰ってくる場所”になる音のこと。
ハ長調(ドレミファソラシド)の曲なら、多くの場合「ド」がこの中心(主音)です。
ざっくりまとめると、
- 相対音感:音と音の“距離感”を感じる耳
- 調性音感:その距離感が作る「調(キー)」の中での役割まで感じる耳
Ratatone® の Ratanotes を使って、和音やメロディを「見て・弾いて・聴く」体験を重ねることで、自然とこの調性音感を育てていくことを目指しています。
音感を鍛える子ども向けの楽しい方法を試してみたい方はぜひこちらへ。
絶対音感だけじゃない。相対音感と調性音感が子どもにとって実用的な理由
日常の音楽(合唱・ピアノ・合奏)で役立つのはどの音感?
これからお子さんが触れていく音楽の場面を思い浮かべてみてください。
- 園や学校での合唱・合奏
- ピアノや鍵盤ハーモニカの演奏
- 部活動や趣味でのバンド・吹奏楽 など
どれも「誰かと一緒に」音楽をするシーンが多いですよね。
このとき特に大事になるのは、
- メロディラインを安定して歌えること
- 周りの音を聴きながら、自分の音を合わせられること
- “ここに戻ると落ち着く”という感覚を、みんなで共有できること
つまり、必要になるのは
- 音と音の関係(相対音感)
- 調の中での役割や、「帰ってくる場所」を感じる耳(調性音感)
であって、必ずしも
- 「今の音は A♭ です」と即答できる力(絶対音感)
ではありません。
私たちは、音楽を楽しむうえで多くの人にとっていちばん役立つのは、
相対音感と調性音感の組み合わせだと考えています。
絶対音感のメリット・デメリット(ざっくり)
もちろん、絶対音感にも良いところがあります。
- 聴いた音をすぐに楽譜に書き起こしやすい
- アンサンブルで音のズレに気づきやすい
- 作曲や録音の現場など、専門的な仕事で武器になる
といったメリットはたしかにあります。
一方で、
- 不完全な絶対音感がつくと、音楽の楽しみ方が少し窮屈になる場合があること
- 多くの場合、幼いころからのかなり専門的な訓練が必要になること
などの側面もあります。
「絶対音感をつけなきゃ」と焦るより、
相対音感と調性音感を、家庭の遊びの中で育てていくことを大切にしています。
そのほうが現実的で、親子ともに負担が少なく、長く続けやすいからです。
自宅でできる!子どもの音感トレーニング3選(遊びながらできるもの)

音感を鍛えると歌が上手くなる!?ラタトーンが楽しく耳を鍛える音感トレーニングをご紹介します。
① 童謡を使った「ドレミで歌う」トレーニング
まずは、いちばん取り入れやすい童謡を使った方法です。
ステップのイメージ
-
曲を1つだけ選ぶ
「大きな古時計」「犬のおまわりさん」など、親子で知っている曲を1曲選びます。 -
最初は歌詞のままで歌う
手拍子や体の動きをつけながら、リズムも一緒に楽しみます。 -
慣れてきたら“ドレミ”で歌ってみる
「ここからひとつ上に上がるよ」「ここでグッと飛ぶね」など、
階段を上ったり、ジャンプしたりするイメージで声をかけます。 -
曲の“おうちの音”を意識する
歌い終わったあとに、「ここに戻ると落ち着くね」という音(主音)を一緒に探し、最後にもう一度だけ歌ってみます。
これだけでも、
- 音と音の距離感を味わう(相対音感)
- 最後に戻って落ち着く音を感じる(調性音感の入口)
という、とても良い「音感 鍛え方 子ども」の時間になります。
関連記事(童謡を1曲ずつ深掘り)
- 童謡「大きな古時計」で始める自宅で音感トレーニング!
- 絶対音感が全てじゃない!童謡「犬のおまわりさん」で楽しく音感トレーニング!
- 童謡「小鳥のうた」でリズムと音感を育む方法
② Ratatone® で調性音感を育てる遊び(主音に戻る感覚を味わう)
次に、知育楽器 Ratatone® を使ったトレーニングです。
Ratatone は、
- 紙の楽譜(Ratanotes)をタッチすると音が鳴る
- 単音だけでなく和音も鳴らせる
- 3歳ごろからの音感トレーニングを想定している
という特徴をもった、デジタル知育楽器です。

遊び方のイメージ
-
曲の最後の“おうちの音”をタッチする
「この曲はここに戻るとホッとするね」という音(主音)を、一緒にタッチして鳴らします。 -
主音 → ほかの音 → 主音 を繰り返す
例:ド → ソ → ド、ド → ミ → ド など。
「ちょっと離れて、またおうちに帰ってくる感じだね」と、“行って帰る”感覚を言葉にします。 -
かんたんな和音を鳴らしてみる
ドミソ(C)やファラド(F)など、基本の和音を鳴らして、
「落ち着く感じ」「ちょっと不安な感じ」の違いを一緒に味わいます。
和音やメロディを「見て・弾いて・聴く」ことで、
調の中心や、和音の役割を体で覚えていくのが、この遊びのねらいです。
童謡の「ドレミで歌う」トレーニングと組み合わせることで、
- メロディの流れ(相対音感)
- 曲の中心・和音の響き(調性音感)
の両方を、音感 トレーニング 自宅の中で無理なく育てていけます。
③ 生活音を使った「高い・低い」あそび(耳をひらく準備運動)

最後に、「聴く耳」をひらくための準備運動としての遊びです。
私たちは、ふだん視覚に頼る時間が多く、
「音を注意深く聴く」時間は意外と少ないものです。
そこで、日常の生活音を使って、
- 音の違いに気づく
- 「高い音/低い音」をざっくり感じ取る
という遊びを取り入れてみます。
遊び方のイメージ
-
音さがしゲーム
「今、お部屋の中でどんな音がする?」と問いかけてみます。
エアコンの音、時計の音、外の車の音などを一緒に探します。 -
どっちが高い?クイズ
電子レンジの「ピッ」という音と、ドアが閉まる音。
水道のジャーという音と、スマホの通知音。
2つの音を聴き比べて「どっちが高いかな?」とクイズにします。 -
音まね遊び
聴こえた音を、声でマネしてみます。
そのあとで童謡や Ratatone に戻り、「さっきの高い音みたいに歌ってみようか?」とつなげてみます。
この遊びそのものは、まだ調性音感を直接鍛えているわけではありません。
ただ、
- 音に意識を向ける習慣
- 高い・低い、長い・短いといった違いを楽しむ感覚
を育てることで、後の相対音感・調性音感の“土台づくり”になっていきます。
生活音で耳をひらく → 童謡でメロディの流れを感じる → Ratatone で調性音感・和音を体験する。
この三段階で考えると、家庭での音感トレーニングの流れが、とても自然になります。
なぜ Ratatone® が“調性音感”を鍛えるのに向いているのか?
Ratatone® は、ただの「音が鳴るおもちゃ」ではなく、
音を見て・弾いて・聴いて学ぶためのデジタル知育楽器としてつくっています。
調性音感のトレーニングに向いている理由を、いくつか挙げてみます。
1. 和音と単音を自由に行き来できる
メロディだけでなく、2人以上で和音を鳴らすことができます。
「落ち着く和音」「ドキドキする和音」など、調性の“感情”に触れやすくなります。
2. 主音・調の感覚を体験で理解できる
同じ音の並びでも、どこを中心に聴くかで座りのよさが変わります。
そうした「調の不思議」を、実際にタッチして聴き比べながら体験できます。
3. 楽器の構え方より「耳」に集中できる
指使いやフォームを覚える必要がなく、タッチするだけで音が鳴ります。
だからこそ、音そのものに意識を向けやすく、音感のトレーニングに集中できます。
4. 3歳ごろから、親子で一緒に使える
「3歳からの音感トレーニング」を想定して設計しています。
音楽経験の有無に関わらず、親子で一緒に音に耳を傾ける時間をつくれることも、
調性音感を育てるうえで大きなポイントです。
- 楽器の専門的な練習の「前」に使う
- 音楽の土台となる耳の力(調性音感)を育てる
- 親子で「音に魅せられる瞬間」を共有する
まとめ:音感は「才能」ではなく「育てる力」 ― 今日から自宅でできる一歩
ここまで見てきたように、
- 絶対音感:あると便利な場面もあるが、専門的なトレーニングが必要な“特殊能力寄り”
- 相対音感:音と音の距離感を感じる力。家庭でも育てられる、実用的な音感
- 調性音感:曲の中で「どの音が中心か」「どこに戻ると落ち着くか」を感じる力。Ratatone® がとくに大切にしている耳の力
という整理ができます。
子どもの音感 鍛え方を考えるとき、
「絶対音感がないとダメかも…」と心配になる必要はありません。
むしろ、次のような小さな工夫が、音楽の大きな土台になっていきます。
- 童謡をドレミで歌うこと
- 生活音で「高い・低い」を楽しむこと
- Ratatone® で主音や和音の響きを味わうこと
こうした音感 トレーニング 自宅の小さな工夫を積み重ねることで、
相対音感・調性音感という、音楽の大きな土台を育てていくことができます。
子どもの音感を育てたい。でも何から始めれば?ラタトーンなら無理なくスタートできます。
今日からできる“最初の一歩”
この記事を読み終わったら、まずは次の2つのどちらかを、今日から試してみてください。
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好きな童謡を1曲決めて、1週間「毎日1回」親子で歌うこと
歌詞のままでも、少しずつドレミをまぜてもOKです。 -
Ratatone® をお持ちなら、主音に戻る遊びを1日5分だけやってみること
ド → ソ → ド、ド → ミ → ド など、“行って帰る”パターンを一緒に探してみてください。
どちらも、特別な才能や難しい知識はいりません。
「音っておもしろいね」と、一緒に味わってみることから始めてみてください。
音感は、生まれつきの才能ではなく、
親子で育てていける“耳の力”だと考えています。
このページが、お子さんの「音の世界」をひらく、やさしい出発点になればうれしいです。
